我々、外国人の人材紹介サービスをしているガイア国際センターは、一般社団法人ガイア国際交流教育研究所を設立しています。外国人の雇用において複数の企業が同じ問題で躓いている課題を解決するために一般社団法人ガイア国際交流教育研究所では、外国人の雇用で発生する問題をより多くの企業さまに共有し、外国人雇用に成功していただくことを目的として研究&活動しています。
今回は、東三河懇話会の「東三河産学官交流サロン」にて講演する機会をいただきました。【2024年9月24日開催|東三河懇話会セミナーページはこちら】本ブログでは、講演内容の概略といただいたメッセージをご紹介します。
講演の題目
東三河における外国人雇用成功事例と失敗事例
講演:代表理事 楠田祐里
ガイア社団の活動報告や今後のビジョンについて
講演:代表理事 楠田壮史
外国人の教育支援と人材紹介事業について(ガイア国際センター)
日本語学校の教育支援をミャンマー、インドネシア、スリランカ、ベトナム、カンボジアの現在5カ国、9校でしています。
外国人専門の人材紹介として、ビザは「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」いわゆるエンジニアと言われる大卒の高度な方を専門としており、これまで400社に対してプレゼンテーションを行い、上場企業5社を含む83社に紹介がしています。弊社は豊橋市にありますが、現在の内訳では東三河の企業はまだ少ない状況です。
日本の外国人労働者の受け入れ状況
日本における「全労働者に対する外国人労働者の構成比」は、内閣府が発表したデータによると2008年で0.8%だったものが、2022年には2.7%と10年間で倍増しています。外国人労働者の存在感は次第に大きくなっています。
一方、労働力人口に占める移民労働者の割合は、アラブ諸国が最も高く41.4%。北・南・西ヨーロッパは18.4%、北アメリカは20.0%であり、これら3地域に居住する移民労働者の割合が世界の60.6%を占めています。
アジアでは労働力の送り出し国であった韓国、台湾、そして中国も急速な経済成長や教育水準の 向上に伴い労働力不足が顕在化し、現在は外国人の受入国となっています。こうした中、日本は外国人労働者の割合が3%弱と、先進国で圧倒的に少ないです。
また、入管法は激動の時代です。2019年に入管法改正、2024年は改正入管法で30年近く続いてきた「技能実習制度」が廃止され、「育成就労支援制度」に変わることとなりました。このような専門的な内容も弊社では正しい情報を適切にお伝えすることができます。
外国人労働者の実態と雇用側のイメージの相違
外国人に対して、このようなイメージを持っていませんか?
- 日本語が通じない
- ゴミ出しなどマナーを守らない
- 仕事をすぐに辞めてしまう
上記のようなイメージを持たれている方は、おそらく定住者(南米や中国で日本人の血を引く方)や技能実習生として3年の期間限定で来た外国人を思い描いているのだと思います。
弊社で紹介している「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」で来る外国人の方々は違います。専門知識があり、優秀、且つ日本で本気で働くつもりで日本語もしっかり覚えて来ます。そのため、日本語が通じない、ゴミ出しなどマナーを守らない、仕事をすぐに辞めてしまう問題は非常に少ないです。
私たちは、誤った外国人へのイメージを払拭するために頑張っていると言っても過言ではありません。失敗事例、成功事例は研究の一部の紹介です。他の事例はこちらからご覧ください。
失敗事例
外国人を雇用する場合に、全国で一番多い失敗事例は「思ったより残業がない」です。
外国人労働者は残業に対する感覚が日本人違います。外国人労働者は、日本に稼ぎに来ています。そのため、残業や休日出勤をしたいと思っている外国人労働者が多いです。
残業を少なくしなくては、と思われていませんでしたか?
成功事例
日本は、経営者・事業者が高齢化し、且つ人口減少による人材不足に陥っています。そのような状況ですが、外国人労働者を受け入れることにより、事業継承できたという製造業も数多くあります。また若い労働力を確保できたことにより、工場の増設、商圏の拡大、新規事業の開始、海外進出などビジネスの拡大につながった事例も多いです。
一般社団法人ガイア国際交流教育研究所とは
わたしは、2500名以上の外国人の方と面談する中で、いじめや偏見など一人ひとつはそうした経験を持っていることがわかりました。
例えば、外国人の方がアパートの管理会社からゴミ出しがなっていないということで呼び出されました。実際は日本人がゴミを間違えていましたが、管理会社からは謝罪もない状況でした。
このようなことは数多くあるのが実情です。外国人に対する悪いイメージを払拭し、外国人の地位向上を目指しています。そのために、我々は幸せな共存を促進するため、外国人の有志を募り、外国人による社会貢献活動をおこなっています。
幸せな共存の姿とは?
日本人にとっては、「外国人に来てもらえて良かった、東三河にきてもらえて良かった、外国人に日本を選んで来てくれて本当にありがとうございます。」とお互いに感謝の気持ちがある状態が幸せな共存の姿
外国人による社会貢献活動事例
- 外国人向け救命講習を開催
- 講演活動(例:国際社会で活躍できる人とは?)
- 530運動(ゴミ拾い活動)への参加
- 現役大学生と外国人の交流会を実施
- 能登半島地震のための義援金募金活動への参加
一般社団法人ガイア国際交流教育研究所のビジョン
私たちが目指すテーマは、外国人の地位向上である。日本は外国人にとって優しい国になり、外国人が日本を選ぶようになり、もっと日本が大好きになる、この活動を全国に広げていきたいと思う。
- 学校法人との連携、企画を積極的に行うこと
- 行政を巻き込み外国人に優しいまちづくりを目指す
- 救命講習・防災研修ができる環境構築
感想&メッセージのご紹介
ご参加いただいた方々からのメッセージを1つ掲載(一部抜粋)させていただきます。温かいメッセージありがとうございました。
講演は大変印象に残りました。能登半島での災害ボランティア、佐久島での海岸清掃などの地域貢献は重要と思っています。多くの人が日本で働き、日本からも海外で働くなど相互交流が必要と思います。
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