在日外国人を知ろう!-日本にはどんな外国人がいる?-

【在日外国人入門】今日からあなたも在日外国人マスター!

働く男性のイラスト

『在日外国人』とは、日本に住んでいる外国人のことですが、どんな人たちがいるのか、よく分からない人も多いと思います。日本にはどんな外国人が住んでいて、何をしているのか、在日外国人の基礎知識を【在日外国人入門】として紹介していきます!

目次

なぜ外国人は日本に来るの?

日本には現在376万人の外国人が暮らしています。日本の総人口の約3%にあたります。

日本に住んでいる外国人の国籍は195カ国にのぼります!そんなにたくさんの国の人が日本に住んでいるというのは驚きではないでしょうか。では、外国人たちは何故日本で暮らしているのでしょうか?代表的な例を紹介します。

日本国旗

日本文化が好きだから

日本の文化は世界中で愛されています。日本語を専攻し、日本語がペラペラで日本が大好きな外国人は、ヨーロッパから、アメリカから、アジアから、世界中から来ています。そんな外国人を一度は見かけたことがあるのではないでしょうか?日本文化が好きで日本に来る人は、始めは「留学生」として来ることが多いです。

着物の女性

給料の良い仕事 高い技術力の習得を求めて

日本人の暮らしを支えてくれている外国人の存在を意識したことはありますか?

発展途上国からは、より良い仕事や給料を求めて日本に来る人が多いです。特に、第一次産業や工場や建設業では、発展途上国の出身の人が数多く働いています。祖国では産業がまだ発展しておらず、若者の働き口が無いということで、日本などの先進国に仕事を求めて来ています。

世界では、「日本の技術は世界一!」と信じている人々がたくさんいます。(特に発展途上国)

そのため、単に給料の良い仕事を求めるだけでなく、「日本の技術を身につけたいから」、「日本人と働きたいから」、などの理由で日本を選ぶ人も多いです。前述した、「日本が大好き!」な外国人は、働く目的で日本に来た人の中にもたくさんいます。

ビジネスや国際企業の転勤のため

最近はグローバル化の流れで、国を超えて働く人が増えています。日本は先進国なので、ビジネスが目的で日本に来る人も多いです。国際企業の日本支社への転勤で東京、大阪などの都市部に移り住んでいる人もたくさんいます。

最近は、働く場所を問わない「ノマド」という働き方をする人も増えています。そのような人たちの中には、「一度日本という国にも住んでみたい」という理由で短期的に日本に移住している人もいます。

タイン

日本人と結婚したから 親族に日本人がいるから

ご縁があって日本人と結婚して日本に住んでいるという人の話を、周りで一度は聞いたことあるのではないでしょうか?

また、日本人の先祖を持つ外国人(日系人)も、日本人の血族として日本でビザを申請できるため、移住している人が多くいます。

母国を追われている 母国に住めなくなった

難民の子供たち

いわゆる「難民」と呼ばれる人たちです。難民とは、迫害や戦争、暴力から逃れるために自国を離れ、国際的な保護を必要とする人々のことです。日本では、ヨーロッパやアメリカなどと比べて難民の受入れ人数は少ないです。しかし、申請をする人の人数は多く、実際には難民で無い人が申請するケースも出ています。

在日外国人ってどんな人たち?

在日外国人を大きく分類すると、「短期滞在者」「中長期在留者」「定住者・永住者」「帰化外国人」に分けることができます。

「オールドカマー」と「ニューカマー」って何?

オールドカマーとは、日本の旧植民地出身で日本に移り住んだ人たちや第二次世界大戦以前に日本に移住した人たちを指す言葉です。旧植民地の朝鮮半島出身の人の多くは「特別永住者」の資格を持っており、在日コリアンとも言われる人たちです。日本人国籍を取り、帰化している人も多くいます。ニューカマーはそれ以降、特に1980年代以降に日本に移り住んだ人たちのことを指します。

在日外国人の分類 期間短い!①短期滞在者

短期滞在とは、日本に滞在する期間が3カ月以内のことを指します。主に「観光」「ビジネス出張」「親族訪問」などで短期間日本を訪れる人たちです。

観光客

在日外国人の分類 期間長い!②中長期在留者

中長期在留者とは、3カ月以上日本に滞在する人たちのことを指します。ほとんどの人は日本に滞在するための「在留資格」を持っています。例えば、日本の学校に通うための留学ビザ、働くための就労ビザ、企業で研修するための研修ビザなど、それぞれ資格によって違う目的を持ち、日本に住んでいる人たちです。

※ここでは「ビザ」を「在留資格」と同じ意味で使っています

在日外国人の分類 期間もっと長い!③定住者・永住者

「定住者」とは、働くことの制限がない、日本に滞在する期間の制限がない、つまり外国人としての制約がほとんど無く、日本人と同じように生活できる外国人です。「定住者」の資格は、特別な理由を考慮して与えられる資格です。日系人やその家族、難民などが一般的です。「定住者」は誰でも申請できる資格ではないので、中長期在留者として日本にいる人は、「永住者」の資格、つまり日本での永住権を目指している人がほとんどです。

「永住者」とは、文字通り永住できる資格のことです。日本に滞在している人が、一定の要件を満たして初めて、永住権の申請をすることができます。

在日外国人の分類 日本国籍を取った!④帰化

外国人が日本国籍を取得することを「帰化」と言います。つまり日本人になるための手続きです。日本国籍を取得すると、日本のパスポートが使用できる、参政権がある、日本の公務員になれるなどの権利を得ることができます。

どんな国から来てる人が多い?

日本に住んでいる人が多い国と地域

下の世界地図を見てみましょう。黄色のエリアは、日本に住んでいる人が多いエリアです。

東南アジア

ベトナム・インドネシア・フィリピン・タイ・ミャンマー・カンボジアなど

 技能実習生や特定技能、技術・人文知識・国際業務などの在留資格をもち、就労目的で日本で来ている人が多いのが東南アジア諸国です。なんと、日本の外国人労働者の約半数が東南アジアから来ています。ほとんどの国が親日的で、日本が大好きな人が多いのが特徴です。同じ東南アジアでも、国によって文化も宗教も異なります。

働く外国人女性
東南アジアの国別 宗教の違い
  • 仏教徒が多い国・・ベトナム、タイ、ミャンマー、カンボジアなど
  • イスラム教徒が多い国・・インドネシア、マレーシアなど
  • キリスト教徒が多い国・・フィリピンなど

東アジア

中国・韓国・台湾など

 次に人数が多いのが、中国(香港、マカオを含む)や韓国などの東アジア地域から来る人たちです。ベトナムが外国人労働者数1位になる前は中国が1位でしたが、経済成長のため、近年は就労目的で日本に来る人は減っています。定住者や永住者の人数が多く、観光で来る人も多いので、観光客の対応をする人材として、インバウンドの通訳など、高度人材として雇われ、日本で働く人も多いです。

南アジア

インド・ネパール・スリランカ・バングラディシュなど

 インドからは、プログラマーやシステムエンジニアなどIT業界で働くために日本に来る人が多いことが特徴です。また、インドカレーなどの料理店の調理師として働いている人も多いです。スリランカやネパールからは、東南アジアと同じように、特定技能や技能実習生として日本に来る人が増えています。

南米

ブラジル・ペルー・アルゼンチンなど

 ブラジルやペルーなどの南米地域から来ている人たちで多いのが、日本人の子孫である日系2世、3世の人たちです。定住者や永住者の人数が多く、製造業が盛んな愛知県、静岡県などの中部地方に住んでいる人が多いです。

G7

アメリカ・イギリスなど

 欧米地域のG7の国々からは、英語の先生や大学の教授、外資系企業の社員として日本で働いている人が多いです。

出身国によって違うことは?

日本にいると、「外国人」とひとくくりで見てしまいがちですが、国籍も民族も、文化背景や日本に来た背景も違う人たちを、いっしょくたに考えることは避けるべきです。

その人がどこの国の出身で、なぜ日本に来たのかなど、外国人それぞれの背景を知ることが大切です。

出身国によって異なることの例を挙げます。

言語

言語

外国人だからみんな英語を話せるわけではありません。言語は国によって様々です。英語が第二外国語の国もあれば、英語は全く使わないという国もあります。また、在日外国人は片言でも日本語を話せる人が多いので、日本語を使った方がコミュニケーションを取りやすいです。

在日外国人に通じやすい言語・・・1位 日本語! 2位 英語

文化 宗教など

文化 宗教など

同じ国の出身なら全員が同じというわけではありませんが、生活習慣、食文化、宗教、男女の役割分担、仕事と家庭のどちらが優先かなどは国によって特徴があります。

親日度

親日度

その国の人が親日的かどうかは大事なポイントです。

日本のアニメや漫画は流行っているか、自動車などの日本の製品が人気か、日本語学習者が多いか、日本がODAなどの国際支援をしているかなどによって、その国の人たちが日本に対しどれだけ興味関心を持っているかが変わります。

親日的な人のほうが、日本語の上達が早く、日本の社会にも馴染みやすいです。

在日外国人と共存する上で日本人がするべきこと

日本語や日本文化を教える

習字

在日外国人が一番悩んでいることは、やはり日本語力の問題です。

日本語が分からないと、日本の生活のルールやマナーが分からず混乱してしまいます。

最近は市町村で日本語教室のボランティアの運営をしているところが増えていますが、日本語教育の需要はこれから益々増えていきます。

1人でも多くの人に日本語教育に興味を持っていただき、在日外国人のサポートをしていただくこと、それが、在日外国人と共存をしていく上で一番大切なことだと思います。

その人の出身国について興味を持つ

在日外国人と接する上で大切なことは、「外国人」といっしょくたに考えず、その国の歴史、生活習慣、食文化、宗教、日本との関係などに味を持つことです。

外国人と心が通じる信頼関係を築くのには、その人の出身国について知っていること、その国の文化に触れたことがあることが、大いに役立ちます。

このような信頼関係を「ラポール」と言うことがありますが、ラポールを形成するためには、「共通点や共通の関心を見つける」ということが大切です。外国人が日本文化に興味を持つこともそうですが、日本人が外国文化に興味を持つことが、国を超えた信頼関係をつくることに繋がります。

外国人に日本を好きになってもらう

なぜ親日的な外国人がいるのか、について調べてみると、感動的な話が多く見つかります。外国人が親日的になるのは、日本人の優しさや武士道精神に触れたときです。

日本人のイメージについて外国人に聞いてみると、「真面目」「勤勉」「優しい」という言葉がよく出てきます。

私たち日本人1人1人が、外国人が親日的になるきっかけをつくる力を持っています。

過去の日本人がしてきたように、外国人に対して優しい人になることが、外国人と共存する上でとても大切です。

まとめ

在日外国人マスターを目指そう

以上、日本にはどんな外国人が住んでいて、何をしているのかについて簡単にまとめました。

日本に住む外国人のことを知り、在日外国人マスターを目指しましょう!

在日外国人のデータを見る

出入国在留管理庁が出している、2024年末時点の在日外国人のデータを見てみましょう。

国籍・地域別 2024年末時点

ランキング国籍人数前年比
1位中国873,286人(+51,448人)
2位ベトナム634,361人(+69,335人)
3位韓国409,238人(-     918人)
4位フィリピン341,518人(+19,472人)
5位ネパール233,043人(+56,707人)
6位ブラジル211,907人(+       67人)
7位インドネシア199,824人(+50,723人)
8位ミャンマー134,574人(+48,028人)
9位台湾70,147人(+  5,484人)
10位米国66,111人(+  2,703人)

在留資格別 2024年末時点

ランキング国籍人数前年比
1位永住者918,116人(+26,547人)
2位技能実習456,595人(+52,039人)
3位技術・人文知識・国際業務418,706人(+56,360人)
4位留学402,134人(+61,251人)
5位家族滞在305,598人(+39,578人)

都道府県別 2024年末時点

ランキング国籍人数前年比
1位東京都738,946人(+75,584人)
2位大阪府333,564人(+32,074人)
3位愛知県331,733人(+20,888人)
4位神奈川県292,450人(+24,927人)
5位埼玉県262,382人(+27,684人)

出典:令和6年末現在における在留外国人数について | 出入国在留管理庁

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この記事を書いた人

外国人の人材紹介専門のガイア国際センター。外国人の就労関連ニュースや教育などに関する情報を発信します。

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