〈外国人から見た日本〉日本の建設現場で学んだこと

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今月のガイア通信は

今月は、日本の建設業で6年の経験を積み、現在ガイアで日本語教育・ベトナム語通訳を担当するアインさんが、建設現場の厳しさとやりがいを語ります!

アイン

こんにちは!ベトナム語通訳のアインです。現在、私は「ガイア国際センター」のベトナムビザセンター支社である「GVセンター」で働いています。ガイアファミリーの一員になる前に、私は北海道にある会社で、建設・建築分野において約6年間学び、働いてきました。

今回は、日本の建設業で働いてきた経験を基に、「大変なこと」「良いこと」、そしてそこから得た「学び」をお話しします。

建設業は社会を支える重要な仕事ですが、その裏にはさまざまな挑戦とやりがいが詰まっています。この記事を通じて、私が感じた日本の建設業の魅力をお伝えできたら幸いです。

目次

日本の建設現場で学んだこと

建設現場で働く様子
建設現場で働いていたとき

日本の建設現場の厳しさと責任

建設業界に入ってまず感じたのは、仕事の厳しさです。特に以下の点が大変だと感じました。

1.体力的な負担
 建設現場は早朝から作業が始まることが多く、夏の暑さや冬の寒さの中でも作業をこなさなければなりません。例えば、夏場の炎天下で型枠を立て組みした際、気温が40度近くに達し、体力を維持するために1時間ごとに水分補給と休憩が必須でした。それでも終日作業が続くと、体力を使い切る感覚になります。

学び:この経験から、体調管理の重要性を学びました。早寝早起きや適切な食事、筋力トレーニングを心がけるようになり、自然と健康意識が高まりました。

2.安全管理のプレッシャー
 現場では常に安全第一が求められます。一瞬の気の緩みが大きな事故につながる可能性があるため、細心の注意を払う必要があります。高所作業で型枠の組み立てを担当した際、安全帯(ハーネス)を装着していても不安感がありました。さらに、作業員全員がヘルメットや工具のチェックを徹底し、少しのミスでも全体に影響を及ぼす可能性があるため、緊張感を持ちながら仕事に取り組みました。

学び: 一つひとつの行動が全体の安全につながることを実感し、慎重さや注意力が磨かれました。

3.スケジュールの厳しさ
 工期が短い中で高い品質を求められることが多く、限られた時間内で効率よく作業を進める難しさを実感しました。例えば、大型ショッピングモールの工事では、建築・電気・配管など複数の作業が同時進行していました。他の職人とのスケジュール調整がうまくいかず、一度配管の取り付け位置を修正することになり、工期に影響が出る可能性がありました。

学び: チーム間の連携がいかに重要かを実感しました。段取りを綿密に立てる力と、柔軟な対応力を培う良い機会となりました。

仕事に集中力な外国人

日本の建設現場のやりがいと達成感

一方で、建設業には他の仕事にはない魅力や喜びがあります。

1.完成したときの達成感
 自分が関わった建物やインフラが形になり、それが街や人々の生活の一部になるのを見る瞬間は何にも代えがたい感動があります。新築マンションの建設に携わった際、完成後にその建物に住む家族を見かけたとき、「この家族が安心して暮らせる場を作ったのだ」と実感し、胸が熱くなりました。家族や友人に「これ、自分が作ったんだよ」と誇らしく話せるのも嬉しいですね。

2.チームワークの強さ
 現場では多くの職人や技術者が連携して作業を進めます。一つの目標に向かって協力する中で生まれる絆や信頼関係は、他の仕事では得られない貴重なものです。例えば、豪雨の中での緊急工事では、限られた時間内でチーム全員が協力し合い、地元住民の安全を守るための作業を完了させました。このときの達成感は今でも忘れられません。

3.技術の向上
 建設業では、経験を積むことで自分の技術が磨かれていくのを実感できます。また、資格取得をサポートしてくれる企業も多く、スキルアップの機会が豊富です。私はフォークリフトやクレーンの操作資格を取得し、現場での役割が増えました。また、ベテランの職人から教わる「現場ならではのコツ」や「効率的な作業手順」は、書籍では学べない貴重な知識でした。

建設に携わるインドネシア人

日本の建設現場で学んだこと:人生に活きる教訓

建設業を通じて学んだことは数多くあります。

1.計画の大切さ
 工事の進行をスムーズにするためには、事前の計画がとても重要です。この経験から、私生活でも効率的に物事を進める力が身につきました。大規模な野球場工事のとき、詳細な進捗管理と作業手順の見直しを行い、スケジュール通りに工事を終わらせました。この経験をきっかけに、私生活でも「計画的に動く」癖がつきました。

2.困難を乗り越える忍耐力
 どんなに厳しい状況でも、冷静に対処することで乗り越えられるという自信がつきました。建設業の現場で培ったこの忍耐力は、人生全般に役立っています。以前、工期が遅れてしまい、休日返上で作業を進めたこともありました。しかし、最後までやり遂げたことで「どんな困難でも乗り越えられる」という自信が得られました。

3.コミュニケーション力
 多くの人と関わる中で、意見を調整しながら協力するスキルが身につきました。このスキルは、どんな仕事でも活きるものだと思います。新人のころ、職人や上司との意思疎通がうまくいかずに困ったことがありました。しかし、相手の話をよく聞き、自分の意見を端的に伝えることで信頼関係を築けるようになりました。

経験を活かし海外の日本語学校で建設の専門知識について指導する様子

まとめ

建設業での仕事は厳しい部分もありますが、その分、得られる喜びや成長の実感はとても大きいです。
自分が携わった建物やインフラが人々の生活を支えていると感じると、この仕事に誇りを持つことができます。建設業を通じて得た経験は、私の人生をより豊かにしてくれる大きな財産です。常に感謝しております!

これからも更に学び続け、自分自身の成長と社会への貢献を目指したいと思います。

もしこの記事を読んで建設業に興味を持った方がいれば、ぜひ一度チャレンジしてみてください!

以上、私が感じた建設業の魅力と経験をお伝えしました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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