外国人労働者との絆を深める魔法のコミュニケーション術|俺の部下は外国人

【俺の部下は外国人】vol.1

これまで外国人の教育・人材紹介を行う中で、企業と外国人社員の間で生じた問題を数多く見てきました。また、私自身が外国人社員の上司として、成功した経験、失敗した体験をふまえ、「どうすれば外国人を職場で戦力化できるのか?」をまとめ、外国人社員のいる現場の方々や、外国人の部下をもつ上司の方のお役に立ちたいという思いから、「俺の部下は外国人」シリーズは生まれました。

ガイア国際センターでは、外国人材の紹介にとどまらず、定着のための相談業務にも力を入れています。少しでも皆様のお役に立つ情報を提供できれば幸いです!

目次

外国人社員とのコミュニケーションの3つ秘訣

外国人社員を育成する上で一番のネックになる問題が、外国人とのコミュニケーションです。

なぜなら、職場にはさまざまな考えを持つ人がいます。日本人社員の中には、外国人との職場での交流を楽しんでいる人もいれば、「なぜ自分の部下が外国人なのか」と疎ましく感じる人も少なくありません。

「上司になったからには、責任を持って仕事をさせないといけない」と思えば思うほど、空回りして嫌気がさす、ストレスがたまるということもあるのではないでしょうか。そんな状況を打破するためにはどうすればいいのか。

初回は3つのコミュニュケーションの秘訣をご紹介します!

秘訣1|「厳しさ」:「優しさ」

職場におけるコミュニュケーションの「厳しさ」:「優しさ」のブレンド比に着目してみましょう。

外国人社員を職場の戦力として育成するためには、「厳しさ」と「優しさ」のバランスが重要です。理想のブレンド比は「叱る2」:「褒める8」と言えるでしょう。

外国人社員を職場の戦力として育成するブレンド比

「叱る(厳しさ)」:「褒める(優しさ)」=2:8

この比率は、部下のモチベーションを維持しつつ成長を促すために効果的です。

ここで言う優しさとは、「寛容さ」とも言えるかもしれません。

もちろん、日本で働くからには「郷に入っては郷に従え」で、日本の文化やルールに順応してもらうことが必要です。その意味では、「厳しさ」が必要です。

しかし、ついつい怒ってしまい、相手は言うことを聞かない時、どうしたら怒らずに注意することができるのでしょうか?

秘訣2|エポケー

イライラした時に効果のある「エポケー」をご存知ですか?

エポケー(epoché)とは?

相手に対する自分の判断や評価をいったん保留にして、物事を認識することです。

外国人社員との関係でイライラすることがあった場合、このエポケーを実践してみてください。

例えば

自分を怒らせている外国人社員がいたら、その時こそ一度立ち止まり
「ん? 待てよ、何で言っても分からないんだ?」と考えます。

実は

「相手が間違っている」という判断をしたとき、その奥に、「日本人的価観」や「自分が育ってきた文化」が影響している場合があります。

立ち止まったあとは

相手の話を聞いてあげることが大切です。

「何を伝えたいのか」「どんな課題を感じているのか」を聞き取ることで、相手の立場に立って考えることができれば、改善もしやすくなります。外国人が日本のカルチャーに合わせないといけないのですが、その為の「手助け」は必要です。その「手助け」を通じて、信頼関係を築くことができるのです。

秘訣3|はっきりと伝える

これまで多くの外国人と接することでわかったことは、「分かりやすい人」は外国人に好かれます。

外国人は言いたいことをはっきり言うが、日本人ははっきり言わない、とよく耳にします。実際、外国人は日本人の本音が分からず悩み、戸惑うことが少なくありません。日本人特有の曖昧さや遠回しな表現が、相手にとっては「何を言いたいのか分からない」というストレスになる場合もあります。

例えば

海外旅行に行くと急にオーバーリアクションになる日本人がいます。外国人とのコミュニケーションでもこの手法が効果的です。

特に、「いいねー」「よくできたね!」など、仕事でできたことをはっきり伝えると良いです。また、ジェスチャーを交えたオーバーリアクションも効果的です。

いますぐ使える!

「この部分、よくできたね!」と笑顔で親指を立ててみてください。相手に与える印象は大きく変わります。

「いいね!」「素晴らしい!」などのシンプルでポジティブな言葉は、文化の違いを超えて相手に伝わります。

厳しくても、伝えたいことがはっきりしていて、さっぱりとした人は外国人から好意的に見られますし、尊敬されることが多いです。

まとめ

外国人社員を育成する上で大切なのは、文化の違いを理解しつつ、相手に寄り添う姿勢です。「厳しさ」と「優しさ」のバランスを保ち、自分の価値観を一旦保留して相手を理解しようと努める。そして、分かりやすい言葉や態度でコミュニケーションをとることが、信頼関係を築く鍵となります。

この3つの秘訣を実践することで、外国人社員とのコミュニケーションは大きく改善され、職場全体の雰囲気も明るくなるでしょう。次回も、具体的な事例やヒントを交えてさらに深掘りしていきます。どうぞお楽しみに!

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この記事を書いた人

高校卒業後、多文化共生のマレーシアへ進学。ホスピタリティ学科卒業後、帰国し株式会社ガイア国際センターに勤務。外国人の就職支援、在留資格申請、生活支援、統括マネージャーなどを経験し、現在は専務取締役に就任。

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